子供の病気で救急受診しないといけないとき!

医療

子供がとても頭が痛そうだったり、お腹が痛そうだったり、高熱が出たりしていると、とても心配になります。

重篤な持病がない子供の場合、緊急性があるケースは、あまりありません。
慌てず冷静に対処しましょう。

子供はよく体調を悪くするもの

子供はちょっとしたことで、すぐに体調を悪くしてしまいます。
また、大人よりも症状が大きくでることが多いので、大人と同じ感覚で対応すると、状況を見誤ることになります。

発熱で例えると、大人の体温が40℃だと、救急で受診した方がよいレベルですが、子供の40℃は良くあるケースですので、それほど慌てる必要はありません。

痛みに関しても、子供の主張は少しオーバーな事が多いので、言葉ではなく、様子をよく観察するようにしましょう。

子供の性格も判断材料

常日頃から子供がどういった時に、どの様な反応を見せるのか、観察しておくことで、体調不良時の子供の訴えや、様子から重症度を判断し易くなります。

我慢強く、ちょっとしたことでは弱音を吐かない子供と、ちょっとしたことでオーバーに騒ぐ子供とでは、体調不良を訴えてきた時の重症度が違います。

我慢強い子が訴えてきた時は、慎重に判断する必要がありますが、オーバーに騒ぐ子の場合は、話半分に聞いた方が良いかもしれません。

 

私の子供は気が小さく、痛かったり怖かったりすると、泣き叫んだりする傾向があります。
予防接種などは、注射を打つ前から大泣きしてしまいます。

こんな子が、ある朝、腹痛を訴えました。
お腹を抱えて、苦しそうに顔をしかめ、お腹が痛いと泣き叫んだのです。
早朝だったので、病院もまだ開いていません。
私は30分ほど様子を見ましたが、症状が改善せず、とても痛そうに見えたので、だんだん心配になってきました。
これが大人だったら、迷わず救急車を呼ぶ状態です。
子供もすぐに病院に行きたいと言います。
しかし、私が住んでいるところは田舎なので、近くに救急外来があるような大きな病院はありません。
車で十数キロ先の大きな病院に運ぶのは時間が掛かりますし、運んだところで、小児科の先生がいるとは限りません。
また、診察までに時間がかかることも想定されます。
私は迷いましたが、もし重篤な状況だったらマズイと思い、救急車を呼ぶことにしました。

救急車のサイレンの音が要請後2~3分で聞こえてきました。
誘導しに外へでて、救急車を連れて戻って来たとき、子供が一人で外に出てきたのです!!
あんなに激しく痛がっていたのがウソのように、普通に歩いています。
私は『え、なんで!』と、絶句します。
救急隊員にも、「どの子ですか?」と聞かれる始末。。
結局、救急車には帰って頂くことになり、私は猛省することになります。

救急車が到着したときに、すぐ搬送できるよう、子供を2階の寝室から1階に降ろしたのですが、この時、立てらせたり体勢をいろいろ変えたことで症状が変化したのかもしれません。
病院に行けるという安心感から、症状がよくなった可能性もあります。
何にせよ、この程度の体調不良だったということで、これを見抜けなかった私の判断ミスでした。
今思えば、本当に重傷なのであれば、泣き叫ぶ元気は無かったと思います。
ぐったりして、冷や汗をかきながら、うめいているような状況でなければ、救急搬送の必要性は無いのです。

とは言え、目の前で子供が苦しんでいる姿を見ると、なんとかしてあげたいと思い、冷静な判断が出来なくなるのが、親というものなのかもしれません。
これからは、『立って歩けるか』を一つの判断基準にしたいと思っています。

救急で受診した方がよい症状

子供の体調が思わしくない時、病院の診療時間内であれば、すぐに受診すればよいかと思いますが、夜間/休日だったりすると、救急で診てもらう必要があるか、判断しなければなりません。

救急車を要請する

次のような状況の場合は、急いで救急車を呼びましょう。

  1. 呂律が回らない、受け答えできない
  2. 呼吸困難
  3. 顔や唇の色が悪い
  4. 冷や汗をかいている

救急車を要請するか判断して対処する必要があるケースは、大きく次の4つに分類されます。

発熱・嘔吐・異物を飲み込む・頭部のけが

上記4つ以外では、緊急を要する状況はあまりありません

次のような症状がある場合は、救急車を呼んで対処しましょう。

  1. 発熱して意識がもうろうとしている
  2. 高熱なのに興奮している・暴れている
  3. 麻疹(はしか)の疑いで発熱・ひどい体調不良
  4. 嘔吐・吐き気で、次のような状況
    出るものが無いのに、繰り返し吐いている
    血や緑がかった液体がでる
    38℃以上の熱がある
    尿が半日以上出ていない
    ぐったりしている
    強いおなかの痛みがある
    頭を激しく痛がっている
    便に血が混じっている
    おなかがパンパンに張っている
    泣いても涙が出ない
    おなかを強く打った
  5. 固形物を飲み込んで、次のような状況
    咳が出ている
    息の仕方がおかしい
    のどや胸が激しく痛む
    吐いた・吐き気がある
    毒性のあるものを飲んだ(電池など)
    のどの異物が取れない
    とがったものを飲んだ
    おなかが痛い
    飲んだものがわからない
  6. 頭部のケガで、次のような状況
    ケガした時や後で、意識がなくなった
    何回も吐いている
    片側の腕や足の動きが悪い・しびれる
    さらさらした液体が鼻や耳からポタポタ出る
    鼻血が止まらない
    ぶつけていないのに耳から出血
    頭からの出血が多くて止まらない
    めまい・目が見にくい・2重に見える

救急外来を受診する

次のような症状の場合は、救急外来を受診しましょう。

発熱がある

発熱があって、次のような症状がある場合は、救急外来を受診します。

  1. 生後3か月未満で、38℃以上の熱がある
  2. 尿の量が減ったり、色が濃くなっている
  3. 水分が十分とれていない
  4. ひどい下痢をしている
  5. 吐き気がある
  6. ひどい頭痛がある
  7. 皮膚や唇が乾いている
  8. ひどい腹痛がある
  9. 暑い所にしばらくいた
  10. 激しい運動の後

吐いている

吐いていて、次のような症状がある子供が、1歳未満の場合は、救急車で搬送してください。
1歳以上であれば、救急外来を受診します。

  1. 少しの水分をとらせても吐いてしまう
  2. 吐き気が強くなってきている
  3. 熱がある
  4. 尿の量が減ったり、色が濃くなっている
  5. 頻繁に下痢がある
  6. 皮膚や唇が渇いている
  7. 咳がひどい

落ち着いて冷静に

上記に該当しない症状の場合は、そう深刻な状況ではないことがほとんどです。
様子を見て、病院の診療時間内で受診しましょう。

子供が目の前で苦しんでいると、慌ててしいまいがちですが、思い当たる節がない体調不良で、緊急を要する状況は、そうそう無いということを念頭に、冷静に子供の症状を観察し、対応しましょう。

救急車を呼ぶかどうか判断に迷ったときは、救急受診ガイドが参考になりますので、活用してみてください。

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